【決算・開示コラム】[令和５年度税制改正～相続時精算制度の見直し～]

公認会計士・税理士の畑中数正です。

令和５年度税制改正から、「相続時精算制度の見直し」についてご紹介します。

相続時精算制度は、子世代への早期の資産移転と有効活用を通じた経済社会の
活性化の観点から導入された制度です。
令和５年度税制改正では、暦年課税との選択制は維持しつつ、相続時精算制度
の使い勝手を向上させるための見直しがされました。

■基礎控除110万円の創設
　申告等に係る事務負担を軽減する等の観点から、相続時精算課税においても
暦年課税と同水準の基礎控除が創設されました。

■相続時精算課税における土地・建物の災害時の取扱い
　相続時精算課税による贈与後に、土地や建物が災害で一定の被害を受けた場
合、相続税の計算で加算される金額は、「贈与時の時価」から「災害で被害を受
けた部分に相当する額」を控除した残額とする。

■適用関係
　令和６年１月１日以後に贈与による取得する財産に係る相続税または贈与税
について適用する。

▼詳細は下記のウェブサイトをご覧ください。
・自由民主党
令和５年度　税制改正大綱（PDF）
※「相続時精算制度の見直し」については、大綱42頁～記載されています。

公認会計士・税理士
畑中数正