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評価性引当額 IPO

情報更新日:2017/04/06

読み:ひょうかせいひきあてがく

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【定義】評価性引当額とは?

税効果会計において、繰延税金資産のうち回収可能性がないと会社が判断した金額のことです。

具体的には、「当該繰延税金資産の発生原因となる将来減算一時差異又は税務上の繰越欠損金等が、将来の税金負担額を軽減する効果を有していないこと」、つまり、「将来減算一時差異又は税務上の繰越欠損金等に対応させる十分な将来加算一時差異や課税所得がないこと」です。

繰延税金資産は、将来の課税所得を減少させることにより、将来の税負担を軽減することが認められることを条件に資産計上が認められる資産です。したがって、繰延税金資産の計上は、将来の課税所得を減少させ、税負担を軽減すると認められる範囲での計上が要求されており、将来減算一時差異のスケジュ-リング(一時差異の解消時期を見込むこと)など、慎重かつ十分な検討の上、決定する必要があるのです。

 

【繰延税金資産の回収可能性の検討】

① 期末における将来減算一時差異の解消見込年度のスケジューリングを行う。

② 期末における将来加算一時差異の解消見込年度のスケジューリングを行う。

③ 将来減算一時差異の解消見込額と将来加算一時差異の解消見込額を各解消見込年度ごとに相殺する。

  要件1「将来加算一時差異の十分性」の要件を満たすか?(将来の税金支払見込額)

④ ③で相殺しきれなかった将来減算一時差異の解消見込額については、その金額を将来年度の課税所得の見積額と、解消見込年度ごとに相殺する。

  要件2「収益力に基づく課税所得の十分性」の要件を満たすか?(将来の利益水準)

  要件3「タックスプランニングの存在」の要件を満たすか?(特別な計画)

⑤ 上記3要件のいずれかを満たせば「繰延税金資産の回収可能性がある」と判断できます。

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