【決算・開示コラム】[平成28年度税制改正～法人税率の引下げ～]

公認会計士・税理士の畑中　数正です。

昨年公表された平成28年度の税制改正大綱は、
改正税法が国会で成立するとようやく正式に改正内容が確定します。

本日から平成28年度税制改正大綱の主な内容について
紹介したいと思います。

本日は、『法人税率の引下げ』についてお話します。

法定実効税率「20%台」実現のために、
近年、毎年のように行われている法人税率の引下げですが、
本年度改正においても、法人税率が更に引下げられることになりました。

とはいえ、
法人税率の引下げは0.5％～0.7％と大胆な引下げとは言えませんし、
法人税率の引下げとともに、
法人事業税の外形標準課税の拡大などが行われます。

その結果、国・地方の法定実効税率は平成28年度には29.97%、
さらに平成30年度には29.74%になる（大綱４頁）とされており、
法定実効税率「20%台」は改革2年目で実現することになります。

外形標準課税の拡大が行われていることから、
法定実効税率が20%台になるからと言って
必ずしも税負担が軽減するわけではないかと思います。

その他、法人税率の引下げは
取引相場のない株式の評価にも影響があります。
毎年のように改正されれば、実務上混乱が生じますので、
適用年分などの確認も慎重に行う必要があります。

次回以降も引き続き主な項目の内容について触れたいと思います。

▼詳細は下記サマリーノートをご覧ください。
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・平成28年度税制改正～法人課税に関する改正1～
・平成28年度税制改正～法人課税に関する改正2～

公認会計士・税理士
畑中 数正