【決算・開示コラム】[【アガットサービス事例紹介4】何が問題なのかわからない。それが問題だ!]

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COLUMN 決算・開示コラム

2013/12/19

【アガットサービス事例紹介4】何が問題なのかわからない。それが問題だ!

こんにちは。アガットコンサルティング 公認会計士の山田亮です。

今回より、お客さまのサービス活用事例をご紹介します。

◆企業概要
・売上高数千億規模の小売業
・売上高は右肩上がりに順調に推移
・国内に複数の倉庫を保有

◆ご相談内容
まだまだ会社の中に無駄があるという”感覚”はあるものの、
具体的に何をすれば良いのか、どこから手をつければ良いのか、わからない

前回(【アガットサービス事例紹介3】実際のご相談はこんな感じで進めています)お話したように、このケースでも、我々は徹底した「対話」と「現状把握」から始めました。

 

まず、ご相談をいただいた背景について聞いてみました。

お客様の答えは、
「業績が良く、体力のある今だからこそ、無駄の削減など、できることはやっておきたい」
とのこと。

非常に意識の高いお客さまですね。

 

トップからの命令なのか、担当者の方の問題意識からなのか、
ご相談の背景を聞くことも現状把握にはとても重要です。

 

次に、お客様が感覚的に感じる無駄を明確にするために対話を重ねていくと・・・

 

A倉庫から提出されてくる在庫明細、
B倉庫から提出されてくる在庫明細、
同じシステムからアウトプットされる資料なのですが、
それぞれ担当する経理部員さんが感じる作業ボリュームが、なぜか違います。

 

もちろん在庫量や品種が違うので、
作業ボリュームがまったく同じということはありませんが、
それでも「感覚値」としての作業ボリュームが「違いすぎる」のです。

 

そこで、それぞれの在庫明細をもとに、各経理担当者が行っている業務と
各倉庫担当者が行っている業務を、具体的に棚卸ししていくと、
A倉庫の在庫システムのマスター設定に問題があることが分かってきました。

 

この結果として、
「在庫管理の業務フローがバラバラで必要な情報が経理部に届くのが遅い」
という感覚だけが、問題意識として刷り込まれていたのです。

 

さらに、
「A倉庫に足を運んだことのある経理部員が、1人もいない」
ということも明らかになりました。

 

これでは、具体的な問題点を特定することができないのは当然です。

 

 

ご相談の背景だけでなく、現状や会社の歴史。

これから会社はどこに向かって行くのか。

こういったことを丁寧に把握し、整理していくことで
これまで見えなかった課題が、はっきりと見えてきます。

 

このお客さまのように、余裕のある段階で
「対話を重ねながら、取り組むべき課題を明確にし、解決していく」
というのは、おすすめのアガット活用法ですので、今回ご紹介しました。

余裕のあるうちに無駄をなくしておけば、
会社が拡大した時、M&Aをして管理すべき子会社が増えた時、
IFRSを適用することが決まった時などに備えることができます。

 

 

対話の中で発見された本質的な課題を解決するためのサービスを提案する。

その結果として、お客さまに喜んでもらえる、というのが1つの理想のスタイルです。

 

次回は、どんな解決方法を提案したのかをご紹介します。

お楽しみに!

 

公認会計士

山田 亮

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