【決算・開示コラム】[【国税庁】「平成29年度 査察の概要」を公表]

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COLUMN 決算・開示コラム

2018/06/23

【国税庁】「平成29年度 査察の概要」を公表

公認会計士・税理士の畑中数正です。

今月、国税庁が全国の国税局の査察部が平成29年度に摘発した
悪質な脱税案件の概要を公開しました。
国税庁によると、平成29年度で査察事案に係る脱税額の総額は
約135億円で、そのうち検察庁に告発した分は100億円とのこと。

【平成29年度 特に積極的に取り組んだ事案】
・消費税受還付事案
・無申告ほ脱事案
・国際事案
・近年の経済社会情勢に即した事案等

なお、上記の事案に関して、告発件数を公表している他、
それぞれの実際の告発事例が紹介されています。

【脱税によって得た不正資金の使途】
・現金や預貯金、有価証券として留保
・高級外車や高級腕時計の購入費用
・特殊関係人への援助資金
・ギャンブル等の遊興費 など

【脱税によって得た不正資金の隠匿場所】
・居宅物置の床下収納に設置した金庫の中
・居宅階段下のカバーに覆われた金庫の中
・居宅寝室クローゼットの中の靴箱及びトランクの中 など

以前もご紹介したことがありますが、
国税局査察部は通称「マルサ」と呼ばれており、
税務調査の中でも大口で悪質な案件を扱う部署です。

税務署が行う税務調査との大きな違いは
マルサが行うのは強制調査というところです。
税務署で通常行っている税務調査は「任意調査」であり
国税通則法に基づき、納税者の同意のもとに行われます。
一方、マルサが行う「強制調査」は国税犯則法に基づく調査であり、
裁判所の許可を得て差し押さえ等を行うことも可能です。

▼詳細は下記国税庁ウェブサイトをご覧ください。
平成29年度 査察の概要(PDF)

公認会計士・税理士
畑中数正

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