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2016/10/03
ASBJ、のれん及び減損に関する定量的調査の結果を公表
企業会計基準委員会(ASBJ)は3日、リサーチ・ペーパー第2号
「のれん及び減損に関する定量的調査」を公表しました。
のれんは日本基準では定期的に償却する(減損も行う)のに対し
IFRSや米国基準では定期償却していない(減損のみ行う)のですが、
国際会計基準審議会(IASB)では
のれんと減損に関するリサーチを行っております。
当リサーチペーパーはこうした議論のための基礎を提供するため
欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)などとの協力により実施されたものです。
当リサーチペーパーでは、日本、米国、欧州及び豪州の株価指数
(株価指数を一つの会社とみなしている)を対象に
のれんの総額や割合などを分析しております。
その結果、のれんの総額については各国(地域)とも
この10年間で大きく増加しましたが、
1社当たりの金額が米国及び欧州は日本の10倍以上あります。
また、純資産に占めるのれんの割合も欧米は日本の7~8倍に及びます。
日本については償却により抑えられている部分はありますが、
発生額自体が欧米に比べて著しく少なくなっています。
一方、のれんの費用化の程度
(前期末の残高に対する当期の償却+減損の割合)は
日本が欧米よりはるかに高くなっています。
業種別では電気通信サービスと生活必需品・ヘルスケアが特に大きく、
生活必需品・ヘルスケアは日本企業も比較的多くなっています。
▼詳しくは以下のASBJウェブサイトをご覧ください。
https://www.asb.or.jp/asb/asb_j/iasb/discussion/discussion_research/20161003.shtml