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2014/03/04
子会社管理とJ-SOX その2
おはようございます。公認会計士の畑中 数正です。
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子会社管理プロジェクトなどの業務改善を進める際には、
J-SOXのスケジュール感に「うまく」対応しないといけない。
と、前回【子会社管理とJ-SOX】の投稿でお伝えしました。
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多くの場合、子会社管理プロジェクトは連結チームの方が主導しますが、
連結チームの方は、J-SOXに直接対応する範囲が限定されているためか、
「うまく」対応できていないケースが多々あります。
(過度に意識しすぎるか、完全に考慮外かのどちらかが多いでしょうか)
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そこで、今回は子会社管理プロジェクトに絞って、
J-SOXとの関係で、更にどんな点に気をつけないといけないのか?
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そんなお話をしたいと思います。
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結論から書くと下記の通り。
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■J-SOXの適用範囲外の業務プロセスから、改善を始める。
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これだけだと、何を当たり前のことをと思われるかもしれません。
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それでは少し補足です。
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前回のブログにも書きましたが、
J-SOXの適用範囲“内”の業務プロセスを改善する際には、
「内部統制の有効性の評価期間」を考慮して
できるだけ期首に近いうちに改善することが効果的です。
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これを裏返せば、J-SOXの適用範囲“外”の業務プロセスを改善する際は、
いつ改善しても問題ないということになります。
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でも、こんな疑問が浮かんでくるかもしれません。
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「重要な業務プロセスは、
必ずJ-SOXの適用範囲に含まれているから意味無いのでは?」
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ここで出てくる大切な概念が、「中位に重要な子会社」。
(「中位に重要な子会社」については、以前の記事を参照下さい)
【それなりに重要だけど、そんなに重要ではない子会社のお話】
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子会社の資金管理プロセスを改善する際に、
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「重要な子会社」の該当プロセスは
J-SOX適用範囲“内”に含まれていても、
「中位に重要な子会社」の該当プロセスは
J-SOXの適用範囲“外”なことが多々有ります。
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この場合、例えば「中位に重要な子会社」の資金管理プロセスで
モデルケースを作って十分なフィードバックを受けてから、
翌期の期首に「重要な子会社」にヨコ展開することが、
まさに効果的&効率的!
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経験上、「子会社の重要度」と「改善対象の業務プロセス」のマトリックス表を作り、
J-SOXの適用範囲“内”か“外”か、で色分けしていくと
面白いくらい「ここから業務改善をスタートすべき!」というポイントが
浮かんできますので、是非試してみて下さい。
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公認会計士
畑中 数正
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